サーベラス・キャピタルは日本ではあまりいい印象がないかも知れない。
総資産200億ドル、世界最大級のプライベート・エクイティ・ファームだ。
前回の昭和地所、国際興業に続いて、今度は西武HDがターゲットとなる。
今回の株主提案でTOBによる持ち株比率が一気に高まる。
日本人と欧米人の投資ファンドに対する意識の違いははっきりしている。
欧米では会社は商品と考えられており、
不動産や株と同じで、「安く買って、高く売る」事で利益を得る。
そこには長らく培ってきた企業文化や風土はない。
映画「ウォールストリート」のマイケルダグラスがそうであったように。
(古い映画ですが・・・)
サーベラスは日本法人にまったく権限がない事で有名だ。
その事で他の外資ファンドよりも要請が強く感じられる。
西武HDに対する圧力はハゲタカファンドの典型的な手法で、
力で押さえ込もうとしている感があるが、
価値を高めるために本当に必要なステップなのだろうか。
サーベラスはギリシャ神話の地獄の番犬「ケルベロス」の英語読みで、
三つの頭を持つ怪物だ。
それにしても、何とも不気味な会社名だ。
地獄の番犬なんて社名の社風ってどんな感じなんだろう。