最近話題のAIJ投資顧問。
年金基金の積立不足の問題は、
2000年以降クローズアップされてきたが、
本質的な問題解決にはいたっていない。
年金基金は右肩上がりの経済成長とピラミッド型の人口構造を
前提として設計されている。
それが逆ザヤの問題と構造上の欠陥となっている。
つまり、金利低下局面での穴埋めが困難な事と、
お金に名前が付いていない先取り構造の問題が、
積立不足を拡大し続ける。
しかも給付の切り下げは労使間での合意が困難で、
総合型基金の場合、中小企業が共同で設立・運営しており、
並大抵の努力では難しい。
脱退も損失穴埋めが必要なため容易ではないのだ。
そんな基金の実情は、運用に頼ざるを得ない面があり、
ハイパフォーマンスをうたったAIJに資金が集中して
今回の問題につなっがたと思える。
どこが1500億円の損失補填をするのか。
企業にとって負担するにはあまりに巨額な金額だろう。
耐えられず連鎖倒産する可能性もある。
88万人の被害者にとってはあまりにも大きな問題だ。