米AIG救済で傘下のALICOを買収したMetLife
増配を期待されていたが、メットライフアリコに看板を変えてから間もなく
FRBのストレステスト(資産査定・健全性審査)で不合格となっており、
FRBに資本還元計画を阻止されてきた。
そして昨年末に米金融安定監視評議会(FSOC)に
「システム上重要な金融機関(SIFI)」に認定された。
MetLifeは金融システムに重大なリスクをもたらしており、
監視強化が必要であるとの判断だ。
SIFIに指定されるとFRBの監督下でより厳しい資本規制が課される。
つまり自己資本の積み増しを要請される。
2008年の金融危機後、ノンバンクに対しても規制強化がなされ、
2010年には金融規制改革法(ドッド・フランク法)が制定された。
その直前のタイミングで金融危機以後見送ってきた自社株買いを実施した経緯は謎だ。
その金額10億ドル。
自社株買いは株主に現金が還元され投資家には喜ばれる反面、大幅な減資となる。
何故、このタイミングで株主還元なのか?
しかも大株主はほとんど取締役会の役員である。
FSOCと法廷闘争に発展する可能性が大きい。
古巣だけに今後の動きが気になるニュースです。