2年前に経営破綻したJAL。
負債総額は2兆3000億円、
金融機関を除くと戦後最大の倒産劇であった。
親方日の丸伝説が崩壊した瞬間でもあった。
先日、そのJALがわずか2年数ヶ月で再上場を果たした。
救済すべきか清算か、世論がまっ二つに分かれる中、
再建の命を受けたのは、経営のカリスマ稲盛和夫氏。
政府依存の腐りきった高コスト体質にメスを入れ
わずか2年で過去最高益(2049億円の営業利益)を計上し、
見事なV字回復を果たした。
元々半官半民でスタートしたJAL。
放漫経営で倒産した企業を国策で救済するのには
大きな反発もあった。
今回の改革は不採算路線の思い切った見直し等、
大規模なリストラを伴った。
社員も大きな犠牲を強いられ、
財務面でも素晴らしい回復をしたが
何よりも精神面というか、社員の意識が変わった事が大きい。
腐敗した官僚的な組織に稲盛イズムが浸透した結果であるとの印象を受けた。
これは東京電力のケーススタディにもなるのではないか。
再建の要、ボーイング787。