日本がバブル経済に突入する少し前、
米国ではレーガン大統領による経済政策、
レーガノミクスが行われた。
この頃のアメリカは失業と超インフレの問題が深刻化しており、
大型減税と規制緩和によって消費拡大を図ったが、
結果的に巨大な財政赤字と貿易赤字が増大する事態になった。
この国際収支を解消するためにドル安へ誘導する必要があり
プラザ合意がなされた経緯がある。
さて、今回のアベノミクス。
期待感が強いのは確かだ。
為替は年末から既に10%ほど円安に振れ、
日経平均も11200円台を回復し、
2年10ヶ月ぶりの高値を付けた。
でも、アベノミクスの金融緩和は日銀主導の色が濃い。
為替レートは日本だけでコントロールできるものではないし、
アメリカ経済の動きがとても重要になる。
アベノミクスは米国経済の状況が変わらない事を前提としている節がある。
リーマンショック以降、円が高くなったというよりはドルが安くなった事で
円高が進行した ように、為替レートはドルが牽引する場合が多い。
今回の円安は確かに安倍政権の経済政策が評価されるのかも知れません。
しかし米国が景気回復に伴って金融緩和策から引き締め策へシフトする時、
日銀の誘導は行き過ぎた円安に繋がる原因になる可能性がある。