ロンドンオリンピックまで1ヶ月を切った。
普通ならこの時期の家電量販店は薄型テレビ商戦で
盛り上がっているはずなのですが・・・
どこもテレビ売り場は閑古鳥が鳴いている。
しかも驚くほど安い値段で販売されている。
もはや、テレビを買うのに値段で躊躇する事はないだろう。
テレビの買い替えは家庭のイベントであったが、
今や気軽にいつでも買い替えできる感じだ。
1階の販売フロアは携帯電話に譲り渡し、
もはやかつての家電の王者は隅っこに追いやられてしまった。
2012年の国内テレビ市場は前年比で50%以上の落ち込みが予想されている。
P社、S社といった大手家電メーカーもかろうじて黒字転換の見通しではあるものの
テレビ事業については未だに不振脱却のシナリオは描けていない。
マスコミや評論家の間では、日本の家電メーカーの『脱テレビ事業』が叫ばれている。
時代が変わってしまったから事業の転換が必要なのは分かるが、
テレビに限らずすべての商品は需要のピークアウトは避けられない。
3Dとか息の短いヒット商品を追うのはやめた方がいい。
日本の家電メーカーの現状を招いたのは『戦略』の欠如であったように思える。
最高水準の技術は持ち合わせているはずだし、決して製品の差ではない。
戦略の欠如はテレビ事業だけに限った問題ではない。
ここでしっかりテレビ事業を立て直す事が
長い目で見ると大変重要な課題であると思う。